【保健室】静脈瘤

静脈瘤とは、静脈が伸びて、曲がって、数珠(じゅず)玉のように膨れた状態(屈曲・蛇行)のことで、脚の表層にある静脈(表在静脈)にできることが多いです。

瘤とは「こぶ」のことで、膨れた状態が「こぶ」のかたちに似ているので、こう呼ばれています。

静脈瘤が脚に起こりやすいのは、足が心臓から遠い位置にあることや、人が立って生活していることが関係しています。

脚の静脈の中の血液が心臓に戻るには、重力に逆らって上昇しなければなりません。その役目を「ふくらはぎの筋肉」が担っていることは前回説明しました(ふくらはぎ参照)。

この機能が弱まると静脈内にある血液はたまる一方で、静脈の壁にかかる圧力(静脈圧)が高くなっていきます。

静脈の壁はあまり強くないため、伸びたり、曲がったり、膨れたりして静脈瘤となってしまうのです。

特に、表層にある表在静脈を支える組織は強くないため膨れやすく、目立つ症状として現れるのです。

このように心臓に血液が戻りにくくなって起こる『静脈瘤』。予防する上で大切なのが脚の血流であり、その脚の血流に影響するのが腰の状態です。

出来てしまう前に腰を整えて防ぎましょう。フットマッサージも併用すればさらに効果的です。