【保健室】腱鞘炎

特にぶつけたりひねったりしたわけでもないのに、手首や指に慢性的な(時に急激な)痛みを訴える患者さんは意外と多くいらっしゃいます。

人体の構造として、手の神経は首から繋がっています。その神経の走行上になんらかの障害や不具合があると、その先にある肘、腕、指などに痛み、冷え、しびれ等が現れることがあります。

そして、それがあたかも関節や筋肉が炎症を起こしているように感じる事もありえます。

たとえ本当には腱鞘炎になっていなくても、慢性化した頑固な首や肩のコリから手の神経の働きに異常をきたし、手首や指などに痛みを発することも多々あります。

腰が悪くて神経痛になり、足のあちこちに痛みを感じるのと同じと考えると分かりやすいと思います。

手首周りだけを治療の対象としていて長期化してしまっている方などは、大きな視点から体を見直す必要があるはずです。体全体のバランスを正しい方向へ保っていければ、末端の神経も正常に働き、痛みの軽減にも繋がっていくはずです。