今回は、前回「妊婦とお灸」でも少し触れました『逆子』についてのお話です。
そもそも、なぜ『逆子』という現象は起きてしまうのでしょうか? 実は、その主な原因として考えられるのがお母さんの体の冷えなのです。
「頭寒足熱」という言葉があります。人間は本来、脚の方が温かく頭の方が体温が低くなっています。この温度差を目印にしてお腹の中で赤ちゃんは頭を下に向けるのです。
しかし下半身が冷えてしまうとこの目印がなくなってしまいます。そのため、本来であれば上に向けるはずの足を下にしてしまうのです。
つまり、『逆子』を防ぐためには冷えに気を付けることが大事なのです。ですが、もし『逆子』になってしまったときは脚にお灸をして下半身の冷えをとることで『逆子』を治すことができます。
また、元々の原因として腰が悪いことが下半身の冷えを引き起こすため(自律神経の回もご参照ください)、当院ではマッサージを併用することで冷えにくい体にし、赤ちゃんが動きやすい環境を作ってからお灸をします。
妊娠中期まで赤ちゃんはお腹の中で動き回るので、この頃に検診で逆子といわれても問題ありません。
しかしあまり月齢が進んでしまうと赤ちゃんが大きくなり過ぎてお腹で身動きが取れなくなってしまいます。ですから遅くとも30~32週までの施術をお勧めします。
逆子体操をしてもなかなかな治らないという方、是非一度ご相談下さい。