【保健室】呼吸

今回は「呼吸」についてお話します。「鼻呼吸と口呼吸」や「胸式呼吸や腹式呼吸」といったことを耳にすることがよくあると思います。前回、横隔膜の回を読まれた方は横隔膜を使う呼吸の大切さはよく分かっていただけたと思うのですが、その出入口の意識はしたことをありますか?

この3,4年、マスク生活が多かったりと口への意識が遠のいてる気がします。それは身体や心の不調の原因に大きく関与します。鼻呼吸をすることで細菌やウイルスを撃退する免疫システムを正しく働かせ、冬のウイルスにも負けない身体つくりをしていきましょう。

まず、鼻呼吸のメリットとして

  1. 鼻腔で異物をブロック:鼻腔内側にある繊毛と粘膜で濾過、キャッチし鼻汁に混じり排出される
  2. 吸気の湿度・温度の調節:内壁の粘膜が吸い込んだ空気に温かさ・湿気を与え、肺の粘膜も正常に働き、酸素の吸収量アップ
  3. 上咽頭が異物を捕捉する:病原体が体内に侵入するのをブロック

普段人間は、一日に2万5千回も呼吸をしていますが、その中で現代人の8割以上の人が無意識に口呼吸をするクセがついています。そのせいで、免疫システムが大幅にダウンし、慢性炎症が全身にトラブルを 引き起こします。 それはまさに無防備な呼吸法と言えるでしょう。

それに対し、腹式呼吸では、上半身と下半身の繋ぎ目となる腹腔が内側から満たれると、末端の力みがない状態で力を発揮できます。まずは、腰にも吸う息を入れることを意識していきましょう。

当院は、呼吸にアプローチをしながら行うパーソナルトレーニングを実施しています。個々によっても身体の使い方や運動能力も違います。その人にあったメニューや運動量でご案内をします。皆さんでこの寒い冬を乗り切りましょう!