施術理論

ひとのからだ

我々の体は一見すると左右対称に思えます。しかし実際には左右非対称で本能的に右半身と左半身で異なった使い方をしています。

人類は言語を使うようになったため左脳が発達し(脳は反対側を司るため)右半身優位に使ってしまい、重心は左に傾きがちになってしまいます(左利きの方でも同様です)。

また内臓も左右非対称なため、体表にある骨格や筋肉に影響を与えます。このような理由で我々の体は本来左右非対称であり、知らず知らずのうちに使い方も左右非対称になっているのです。

このような理由で誰が決めたわけでもなくトラック競技(陸上やアイススケート)や野球は左足を軸に回る左回りなのです。実際右回りにすると記録が落ちたり、ケガしやすくなったりするという実験結果も出ています。

痛みの原因

このように本来左右非対称で使い方にも左右で差があるため、放っておけばさらに左右差が広がり、コリや骨格のゆがみとなり体はバランスを崩します(図1参照)。

そしてこのバランスの崩れた状態で日常生活を送ると、当然さらにゆがみが強くなり結果的に様々な症状やトラブルを引き起こすという負のスパイラルに入ってしまうのです。

図1

また人は直立二足歩行をするようになった結果、背骨が生理的にS字に弯曲(図2参照)しています。このような弯曲があることで重さを分散し効率良く体を支えているのです。

図2

しかし老化や筋力不足、座り過ぎによって本来前に反っているはずの腰の骨が後ろへ丸くなってしまいます。これもコリや骨格のゆがみの原因となってしまいます。

これらを踏まえた施術

痛みやシビレ、コリなど様々な不調は筋肉の左右差や骨格のゆがみ、腰の丸まりが複合的に引き起こしているのです。ですから当然施術もこれらを考慮して行わなければ効果は出ません。

当院では刺激も左右で差をつけ、骨格に動きをつけることにより本来あるべき体の良い状態(ニュートラル)へと促します。そしてこのニュートラルな状態を維持することで自己治癒力も高まり、より良い状態になるという正のスパイラルに入っていくのです。